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「構造−機能−変動」の理論と言うものを説明しようと思う。これを説明するのにシステムを相互に関連しあった諸制度の複合体として理解することから始めようと思う。
それは単なる集合ではない。重要な点は、個々の制度がどのように関連づけられるのかということであり、その関連づけがシステムを1個の構造とする。
この関連づけがどのような原理あるいは方法によって行われるかによって、システムは異なる構造のものとなり、そのことがシステムの機能の違いを生むことになる。この点の議論がここのテーマの1つであり、日本型雇用システムは、「職能」という概念に基づいてその構造を形成するのに対して、アメリカ型雇用システムは、「職務」の概念に基づいてその構造を形成すると理解できる。

次に、システムの環境は、システムを取り巻くものとしての外部環境のことであると同時に、その内部の状態すなわち内部環境のことでもある。つまりシステムは、その外部の諸条件に対して自らを維持すると同時に、自らの内部状態に対して自己を維持することを課題とする。
この2つの機能要件の充足をもって、システムの制度的構造は維持される。しかし、外部環境あるいは内部環境の変化、あるいはその双方の変化によって、それぞれの機能要件の充足が困難となり、機能の低下に陥るとき、機能の回復を目指してシステムの制度変更が進むことになる。
これがシステムの変動となる。この過程においてシステムは動揺し、変動するのであるが、それは機能の回復、あるいは新たな機能要件の充足が実現されるまで続くことになる。
この結果、もし以前の諸制度とまったく性格の異なる諸制度の複合体が形成されるなら、システムは構造変動を遂げることになる。これに対して、もしその変動の結果が、既存のものに部分的な制度変更が付加された程度にとどまるとき、システムはその構造を維持したまま修正されたということになる。
以上のことを雇用システムに即して述べるなら、まずそれは、雇用に関連した諸制度、すなわち採用や退職あるいは解雇の制度、賃金や昇進の制度、そして技能訓練の制度などから構成されている。問題は、「日本型」として、これらの制度がどのように関連づけられるのか、それによってどのような構造が築かれ、どのような機能が実現されるのか、そして現在どのような変動に迫られているのかという点にある。

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